こんにちは、大会カメラマン兼レポーターの工藤由行です。みなさん、夏ゴルフを楽しんでいますか? 春先にはじまった今年度のスクランブルゴルフツアーもちょうど折り返し地点。気温だけでなく各大会ともヒートアップしまくっています。ということで、これぞ熱戦という場面に遭遇するべく、汗を拭いながら現場に行ってきました。ではさっそくレポートへGO!

2017年8月20日、オールドオーチャードゴルフクラブ(茨城県東茨城郡)にて、2017WEEKENDスクランブルゴルフ選手権|ペア戦、関東Aブロック決勝大会が開催されました。参加したのは計5回行われた各予選を勝ち抜いてきた全63ペアで、このブロック決勝を突破すれば来年3月開催のチャンピオン大会への出場権を得ることができます。通過ラインは全体の半数となる上位32ペア。お盆明けの日曜日、甲子園で活躍する高校球児に負けないくらい熱いプレーが期待できそうです。

朝、スタート時刻に合わせて、選手が続々とやって来ます。早めに着いて、受付と準備を済ませれば、その分練習場での調整時間に当てられます。道路事情、特に首都高付近は予期せぬことで変わりやすいので、いつも以上に早めの出発&安全運転がポイントです。いずれにしても時間厳守でお願いします!(←スタッフ一同より)

この夏、全国的に不安定な天候が続いていますが、それも一段落したようで清々しい空のもと、実力を発揮しやすい好コンディションになりました。選手のみなさんとスタッフの普段の行いがよいという証拠かもしれませんね(笑)。

ドライビングレンジはクラブハウスからやや遠いのですが、ウォーミングアップにはちょうどいい散歩コース。ただ大会当日の朝ということもあり、タイミングによっては2~4組待ちの行列ができてしまいます。レポーターとしてこのチャンスを逃すまいと声をかけてきました。

WEEKENDスクランブルゴルフ選手権は、土日祝開催ということもあってサラリーマンやご夫婦のほか、学生さんのエントリーも少なくありません。「イケイケドンドン」井上大地、岡村真吾ペアはともに明治大学のゴルフサークルに所属とのこと。「2週間前にこのコースで練習ラウンドをしています。今日の目標は7アンダー。グリーン手前100ヤードにつけられれば、チャンスが出てくると思います」と今日の抱負を語ってくれました。ペア戦はまだ2回目という2人ですが、激戦だった第4予選会で4位通過という実力の持ち主。若さ溢れる、攻めのプレーを期待しています!

さて、1番ホールにやってきました。ティグラウンドではローカルルールや注意事項などの説明が行われますが、みなさん既に予選を勝ち抜いてきているということで、緊張は見られず落ち着いた雰囲気です。熱中症対策のささやかなお手伝いとして、選手のみなさんにはペットボトルの水を1本ずつ配布いたしました。ボールの行方だけでなく、体調管理にも十分注意してくださいね。

ここは2オンを狙いやすいロングホール。しかもレディースティは150ヤード以上前方に設置されているので、男女ペアにとってはスタートから頭ひとつ抜け出せるチャンスです。女性が思いっきり振ることができるように、男性はしっかりフェアウェイをキープしたいところ。結果はナイスショットでパートナーの女性にバトンタッチ。ここからどこまでグリーンに近づけるのでしょうか?

場所を移動して上がりの9番ホール。なんせ63ペアも参加しているので、これからスタートという選手もいれば既にフロントナインを終えようとしている選手もいるわけです。ゴルフはグリーンに乗せてからが本当の勝負。コンビネーションの力が試されるときですが、両ペアとも悩ましい距離が残ったようで、真剣にラインを読んでいます。

ペア戦のパットは1人目がしっかり打ってラインを見せなければいけないのですが、それをショートしてしまうと2人目の成功率がガクンと下がります。グリーン上では「ごめん!」&「なんだよもう!」の掛け合いも見られますが、カップインの瞬間、それまでの緊張がウソのように笑顔に変わります。こちらのペアはナイスバーディーでした!

前半終了の時点でトップは圧巻の6アンダー。前半戦でアンダーを記録したのは全体の半分以下の30ペアと、早くも上位と下位の差が広がった感じです。序盤でスコアを崩してしまったあるペアは「雨でも降らないかな……」と天の神様に他のペアの不調を懇願していましたが、あいにくその予報は出ていないので、自力で浮上してくださいね(笑)。

休憩中に話を聞いたところOUTコースについては「6番、8番が難しい。グリーンの起伏がよく見えないので、ピン方向に打っても着地してからボールが流れてしまう。逆に獲りやすいのはスタートの1番ホールかな」との感想。一方、INコースは「全体的に池が多くて、落としどころに迷っちゃう。それさえクリアすればバーディーチャンスにもっていきやすい」ということでした。では、後半戦も張り切って行きましょう!

無事、18ホールを戦い終えた選手がクラブハウスにもどってきました。最後にアテストですが、順位にも影響することなので、みなさん真剣な眼差しでスコアを確認。もちろん、競技委員も数字には厳しい目を向けていますよ。スコアチェックが完了すれば、あとは後続の結果を待つのみです。このときの達成感と高揚感は冷たいビールよりおいしいのかもしれませんね。

上位争いはもちろん、カットライン付近に位置するペアはスコアボードが気になるようで、近づいて確認したり、スマホで撮影したりしていました。こういうドキドキ感も大会ならではの魅力で、ペア戦だと喜びは2倍、悲しみは慰め合えるパートナーのおかげでゼロになるはずです。くれぐれも帰りの車中でケンカしないでくださいね。では結果発表です! 最後に笑ったのはどのペア?

3位は「teamクリスタル」松原満、髙宮久美子ペアで、1イーグル、4バーディー、ノーボギーの6アンダーという好スコア。18番のイーグルが決め手となり、大混戦の3位争いを抜け出しました。松原さんは「順位やスコアはともかく、もっとやれただろうという感じ。とにかく2人ともパターが入らなかった。なにをやっても入らないという、今日はそういう日だったと(笑)」髙宮さんは「レディースティがかなり前だったので、そこをチョロしないように気をつけながら貢献できたかなと思います」とプレッシャーを感じつつプレーを楽しめた様子でした。

2位に入ったのは「大内はキャプテン代行」吾妻辰哉、大内克浩ペア。7バーディー、ノーボギーの7アンダーと安定感抜群のナイスプレーでした。この大会は微妙なプレッシャーが面白いという感想とともに「今日は8アンダーが優勝だと思っていて、それを目標にゴルフを組み立てたのですが、(持ち味の飛距離を活かせる)ロングで突っ込み切れず4分の1しか獲れなかったので」とのこと。来年こそは8アンダーを出せるように頑張りますと意気込みを語ってくれました。

そして1位は「SUBPAR」中谷次克、中谷玲ペア。1イーグル、9バーディー、2ボギーの9アンダーと力強いゴルフで他の追随を許しませんでした。現在、アメリカの大学に留学中でゴルフ部にも所属しているという玲さんは、夏休みを利用して父の次克さんと参加。平均250ヤードという飛距離を武器に各ホールでビッグドライブを連発し、まさに大活躍でした。試合後は「このコースははじめてでしたが、フェアウェイにもアンジュレーションがあって、考えながらゴルフを楽しめました。いい思い出になりました」とコメント。こちらこそ、フライトの時刻が迫っている中、表彰式に参加してくださりありがとうございました!

というわけで、選手のみなさんお疲れさまでした! ブロック決勝にふさわしいハイレベルなスコア争いでしたね。現在、関東Bブロックの予選会もエントリー受付中です。予選会、ブロック決勝と突破すれば今回勝ち上がった32ペアと戦うことができます。プレーは週末に!というゴルファーのみなさんのチャレンジをお待ちしています。

2017シーズンは3月開幕。各選手権とも拡大リニューアル、スクランブルゴルフの魅力を堪能できる大会を多数開催。大会公式サイトにてエントリー受付中。

2017全試合スケジュールはこちら