ペア戦に続く7月4日火曜日、同じく太平洋クラブ美野里コースで、「2017ゴルフライフスクランブルゴルフ選手権 太平洋クラブCUP」のチーム戦関東Aブロック決勝が行われた。4、5月で行われた関東Aブロックの4つの予選会を勝ち抜いてきた41チームが集結。来年3月14日に太平洋クラブ御殿場コースで行われるチャンピオン大会を目指します。
この日参加する41チーム中、チャンピオン大会に出場できるのはわずか17チーム。毎年好スコアで争われるチーム戦だけに、熾烈な争いが予想されます。上位チームには、メダルとチャンピオン大会のエントリーフィ無料券、ゴルフライフチケット(3位6,500円分、2位13,000円分、1位26,000円分)が贈られます。
あいにくの雨のなか、出場選手たちが続々とコースに到着。受け付けを済ませてレギュレーションを確認する選手たちは「えっ、41チーム中17チームしか通過できないの?」と、朝からシビアな戦いを予想して苦笑い。
朝のドライビングレンジでは、スタートを控えた戦手たちが調整に余念がありません。雨に濡れたバンカーの重い砂に対処すべく、バンカーショットの練習をしようとする仲間に「今日はチーム戦だし、バンカーショットしないと思うよ」などと声をかける人も。
トップスタートがティオフする時間になっても雨はやまず、レインウェアを着てプレーする選手もちらほら。しかし気温、湿度ともに高く、動きやすさを優先してレインウェアを着ない選手も多く見られました。
4人1組のチーム戦は、4人全員がティショットを打ち、ベストボールを選んでそこから4人全員がプレーするスクランブル方式。ティショットを1人4回以上選択しなければならないこともあり、打順やボールのチョイスなどの戦略性も重要になってきます。
ウェアを揃えているチームは、メンバーの熱量もひときわ高め。団結力も強そうに見えます。「せっかくウェアを揃えたからには、たくさん出場してたくさん着ないともったいない!」と、スクランブルゴルフツアーへの参加意欲も高まるようです。
チーム戦の醍醐味といえば、やはりバーディ奪取時のハイタッチ。普段のゴルフにはない高揚感、一体感を味わえます。自分が外しても「ラインを見せた」ことでチームに貢献できるというのも、スクランブルの面白さではないでしょうか。
ハーフターン終了時には、他チームのスコアを確認しながら後半の戦略を練ります。この日は、前半27の9アンダー、全ホールバーディという好スコアで折り返したチームがあり、ボードを見る選手たちもざわつきます。
この日もレディスティがかなり前に設置されているホールがいくつかあり、男女混合チームにはアドバンテージが。普段白ティでプレーする上手な女性たちが、この日ばかりは赤ティからフルスイングしてチームに貢献。「私が飛ばし屋になれるのがスクランブルの醍醐味」と話す女性もいました。
パーオンしなくても、チップインバーディを狙っていく、プロのようなプレースタイルも楽しい。「普段なら『ナイスアプローチ!』と褒められる寄せが『なんだよ! 入らないのかよ!』に変わるので、不思議な気持ちになりますよね」と笑う人も。
会場となった太平洋クラブ美野里コースは、11月にLPGAツアー「TOTOジャパンクラシック」が行われるチャンピオンコース。2日続けての雨でグリーンのスピードは9フィートほどでしたが、多くの池が絡む戦略的なレイアウトでチャレンジャブル。
各チーム、慎重にスコアを確認してアテスト。残り10チームほどを残して11アンダーに5チーム以上がせめぎ合う接戦でしたが、前半で好スコアを出したチームが終盤スタートに集中していたことから、土壇場で一気に順位が入れ替わる展開に。
最終順位で3位に入ったのは、13アンダーで上がった「セゴビアンズ」。左から梯輝大さん、永田邦春さん、小柳式夫さん、宇津木仁さん。普段は同じクラブのメンバーとしてライバル同士ですが今日だけは仲間。全ホールパーオンはしたけれど、意外に長いパットが残ったというなか、「10m前後のパターがガンガン入った」のは、「下手な順から打つ」というパッティングの打順戦略がハマったようです。
2位は14アンダーで「東北仰天バーディーズ」。左から山家影久さん、大槻弘恵さん、白石智子さん、白石晃さんの4人。白石さんご夫妻は福島県から、山家さん大槻さんは宮城県からの参戦とのこと。ミスも出たけれど、お互いがカバーし合ってスコアを伸ばしたというチームプレーの勝利。10m以上のパットが4回も入ったというから驚きです。
そして16アンダーという大会記録で優勝したのは「チームからっ風」。左から湯浅弘和さん、金子仁さん、梅田勝さん、今井和正さんの4人は、全員シングルプレーヤー級の腕前です。予選会は最下位通過だったことから奮起して猛練習し、ビッグスコアで見事リベンジを果たしました。普段とパッティングの打順を変えたのが勝因とのことでしたが、16アンダーというビッグスコアには、ただただ脱帽です。
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