WEEKENDシリーズ
2015じゃらんゴルフダブルススクランブルゴルフ選手権
後期|決勝大会|山田ゴルフ倶楽部
2016.01.09(土)開催
2015じゃらんゴルフダブルススクランブルゴルフ選手権・後期決勝大会。「まつざかりょうた」の川西・松坂ペアが1イーグル、8バーディー、ノーボギーのトータル62で優勝。強豪ペア同士の上位争いが激しくなる中、後半以降はバーディーの山を築きながらの逆襲劇。独壇場ともいえるスーパーチャージでシリーズ後期戦を制した。
2016年1月9日(土)、山田ゴルフ倶楽部(千葉県山武市)にて、じゃらんゴルフダブルススクランブルゴルフ選手権・後期決勝大会が開催された。参加資格を得たのはすべて土日祝開催された予選会の上位通過57ペア。2016年3月、カレドニアン・ゴルフクラブ(千葉県)にて開催されるチャンピオンシリーズへの進出を目指して戦う。
土曜日ということもあり練習グリーン上では早朝からコツコツという打音が響いていた。氷点下近くまで下がった気温はやや戻したものの、朝日に目を細めながらストレッチで体を温める姿が目立つ。
午前7時52分、スターターの合図とともにINコース・OUTコースそれぞれから決戦開始を告げる第1打が放たれた。着地点を確認したペアは自身のスイングを思い返しながら、グリーンを狙うセカンドショットへと向かう。
冬本番のゴルフ場。ピリっとした空気の中、熱く長い戦いが今はじまった。
WEEKENDシリーズは土日祝限定で開催され、計5回の予選会を経てこの日を迎えた。仕事や学校などの都合で平日エントリーは難しいという選手が大半を占め、数少ないこの機会に結果を残そうと気合は十分。
参加者の平均年齢は比較的若く、サラリーマンペア、学生ペア、親子ペアといった顔ぶれがこのシリーズの意義をよく表している。冬本番のゴルフ場。週末という舞台を主戦場にしてきたゴルファーたちの真剣勝負が繰り広げられる。
前半終了の時点で試合をリードするのはハーフスコア31をマークした「manburi300」の阿部・諸喜田ペア。5バーディー、ノーボギーと予選1位通過の実力で序盤から快走を見せる。それを1打差のハーフスコア32で追いかけるのが「川島中学校 アキ&チー」の岩井(明愛)・岩井(千怜)ペア。現役中学生で今大会注目の双子姉妹が全シリーズを通じての最年少優勝を狙う。年明け間もない開催ということもあり、まだ本調子ではないと訴える声とともに半数以上のペアがアンダーを出せず。始動のタイミングが明暗を分ける形となった。
インターバル中に体を温め直し、次の戦略を決めた各ペアが運命のバックナインへと向かう。スコアという形で自分たちの立ち位置が見えた以上、考えることはただひとつ。ここからひとつでも上の順位を目指すのみ。それは上位のペアでも変わらず、1打のミスがブレーキとなり大失速することは過去の大会において幾度も証明されている。
勢いとモチベーションの持続が優勝への近道なのは言うまでもない。予選トップ通過の5ペアが実力を発揮して混戦模様となった上位争い。最後に笑うのはどの2人か。
グリーンに伸びる影が長くなった頃、バックナインを終えた1組目のペアがクラブハウスへと戻ってきた。アテストエリアでの横顔は西日で赤く染まっている。その後も適度な間隔を空けながら、組ごとにスコアカードを確認していく。前半伸び悩んだペアは後半さらにスコアを落とす傾向が見られ、リーダーボードは下の方が賑やかだった。
優勝スコアとカットラインが見えないまま時が過ぎ、8組目の順位が貼り出されたとき、周囲から感嘆の声が上がった。午後4時45分、最終スコアが確定。週末の戦いに決着がついた。
3位は「TGC」の谷宣和・中駄淳ペア。6バーディー、ノーボギーのトータル66(前半33・後半33)と前後半でスコアを揃えての3位入賞。会社のゴルフ部のメンバー同士でペアを組んだという2人は「前後半で-3ずつを目標にしていました。
9、18番でベタピンにつけてバーディーを獲れたのがよかったですね」と今日のポイントを報告。
さらに「予選で同組のペアに10打差をつけられたことを考えればこの結果は上出来です」と喜びの表情を見せた。
2位は「川島中学校 アキ&チー」の岩井明愛・岩井千怜ペア。8バーディー、ノーボギーのトータル64(前半32・後半32)と安定したゴルフで2位フィニッシュ。
埼玉県の中学校に通う双子姉妹は「予選と同じ11アンダーくらいで優勝を狙っていましたが、ショットもパットも調子が悪くて。コミュニケーションもちょっと足りなかったですね」とあと1歩及ばなかった理由を説明。
8歳からゴルフをはじめてキャリア5年。現在週1でレッスンを受けながらプロゴルファーを目指しているという。最後に「2人とも負けず嫌いです(笑)」と双子らしく声を揃えた。
そして優勝は「まつざかりょうた」の川西旦浄・松坂綾太ペア。1イーグル、8バーディー、ノーボギーのトータル62(前半34・後半28)と後半のスーパーチャージで一気にスコアを伸ばし、終わってみれば2位に2打差をつけての快勝となった。
松坂さんは「前半34だったので優勝は無理かなと思いましたが、後半から上手く噛み合って、全ホールをバーディーという目標に近い形になりました」と試合を振り返った。
ともに19歳という2人は小学校からの幼なじみ。中学生の頃から競技ゴルフで活躍していた松坂さんに川西さんが追い付く形で今大会からペアを組んだという。
川西さんは「特にルールを決めずに適当にプレーしていました(笑)ただ、後半は打つ順序を変えてから流れも変わってきたという感じです」と語り、ノープランで挑んだことが功を奏したようだ。
なお表彰式では優勝、2位、3位の各ペアに大会トロフィーを授与。また5位までの各ペアに副賞としてじゃらんゴルフポイントなどが贈呈された。