2016.08.30(火)開催
参加チーム:48チーム
天候/雨 気温/24.0℃ 風向/南南西 風速/4.0m/s
(男子)6,556Yards Par72 (女子)5,600Yards Par72
2016ゴルフライフチームスクランブルゴルフ選手権 太平洋クラブCUP|決勝大会。「チーム凸凹アスリート」の小林且雄・厚澤克俊・白金満明・新村義幸が1イーグル、10バーディー、ノーボギーのトータル60で優勝。終日雨となった御殿場コースにて、280ヤード級の飛距離を武器に戦い抜き、予選から数えて延べ137チームの頂点に立った。
2016年8月30日(火)、太平洋クラブ 御殿場コース(静岡県御殿場市)にて、ゴルフライフチームスクランブルゴルフ選手権 太平洋クラブCUP|決勝大会が開催された。成田、美野里、江南など太平洋クラブの各会場、計7コースで予選会が開催され、その狭き門をくぐり抜けた48チームが、決勝の舞台となる御殿場コースへの切符を手に入れた。プロトーナメント「三井住友VISA太平洋マスターズ」ではグレッグ・ノーマン、尾崎将司、石川遼、松山英樹といった超一流プレーヤーが歴史に残る名勝負を繰り広げ、栄冠をつかんでいる名実ともに国内最高峰のゴルフコース。2017年3月、カレドニアン・ゴルフクラブ(千葉県山武郡横芝光町)にて開催されるチャンピオン選手権に進出するのはどのチームか?
大型の台風10号の接近に伴い、一時は開催が危ぶまれた今大会。前日の段階で会場近辺が台風の進路から外れたため、改めて開催が決定した。そして迎えた当日、発達した低気圧の影響が色濃く残り、御殿場はあいにくの空模様。大粒の雨が降り注ぎ冷たい風が吹く中、着々準備が進められ、予定通り7時4分にティオフ。仲間の声援を背に受けながら4者4様の多彩なショットが続く。「よし、ここは獲るぞ!」とメンバー全員で士気を高め合いながら、前方のセカンド地点へと向かっていった。
4人で戦うチーム戦はメンバー構成によって戦力の大小が決まりやすい。今いるメンバーでどう戦うか考えることも大切だが、先に戦術をイメージし、それを実現し得るメンバーを揃えるという手もある。この決勝大会だけ見ても、男女混成のミックスチームが13チーム、女性だけのレディースチームも1チーム勝ち上がってきており、飛距離で勝る男性だけのチームが必ずしも有利とはいい難い。また得意分野など4人の個性が開催コースでどのように発揮されるのかもスコアメイクの重要なカギ。上位を狙うチーム同士の戦いはスタート前から既にはじまっているともいえそうだ。
前半終了の時点で試合をリードしたのはハーフスコア29をマークした「チーム凸凹アスリート」で4連続を含む5バーディーを奪ったのち、ロングの18番ホールで2オンに成功。これを1パットで沈めてイーグルとし、リーダーボードのトップに躍り出た。それを追いかけるのがハーフスコア30の3チームとハーフスコア31の11チーム。バーディーに次ぐバーディーと、悪天候の中、攻めのチームプレーが各ホールで繰り広げられた。一方、スコアが伸び悩んだチームは止みそうで止まない雨風に耐えながら、起死回生のチャンスを待つといったところだ。
チーム戦、特に決勝大会ともなれば、上位を狙うには10アンダーというのがひとつの基準になる。どんなにミスが重なってもパーセーブは必須だ。1つでもボギーを打った時点で赤信号が点灯、自力で優勝戦線に残るのが難しくなってしまう。
度々発生する濃霧のためピンやバンカーが確認しづらい状況の中、果敢に攻める一方で1つも落とせないという複雑なプレッシャーが最終ホールまで続く。残りあと9ホール、勝負の行方はまだわからない。
雨が小降りになり、空も明るくなってきた頃、18ホールのプレーを終えたチームが戻ってきた。まず優勝争いに絡んできたのが「MJ・・・いぐぜー!」の柿本英一・高橋静司・東夏規・岩井靖仁で11アンダー。後続がこれを越えるか否かに注目が集まる。
時間の経過とともにスコアボードは埋まっていくが、半数のチームがアテストを終えてもトップは変わらず。このまま逃げ切りかと思われた終盤、ようやく上位に動きが出はじめる。そして17時30分、最終スコアが確定。御殿場を舞台にした熱い戦いに決着がついた。
「タイガー」の岡田誠・堀新・角田博志・堀美樹。たまにプレーするという御殿場コースでの戦いを振り返って堀新さんは「10アンダーを狙いましたが、4人ともパターが入りませんでした。雨は厳しかったですが、みんな同じ状況なので」との感想。6番ホールでのチップインイーグルで波に乗りかけたが、目標には届かなかった。
※参考 OUT 34 / IN 33 トータル67 29位
「年中無休」の谷口大介・小島晃一・晴山尚樹・安藤公美。横浜から参加の4人、小島さんは「打ちたい人から打つという(自由な)方針でしたが、霧でピンが見えにくかったですね」と苦笑い。12アンダーで予選突破してきた実力をもうひとつ発揮できなかったものの、苦しいコンディションの中、無事18ホールを戦い終えた。
※参考 OUT 34 / IN 34 トータル68 34位
「オウルビー」の町田香織・町田敏夫・菊地康夫・菊地真澄。ここ御殿場がホームコースという4人は夫婦同士でチームを結成。普段、週2回程度のラウンドを楽しんでいる町田香織さんは「雨に苦しみましたが、レディースティからの距離もちょうどよくて楽しかったです」とのこと。全体的には慣れたコースでの決勝戦を満喫した様子だった。
※参考 OUT 35 / IN 34 トータル69 41位
「チームUTB」の川越寿美代・佐野富春・深澤伸行・大島浩。メンバー全員がゴルフ関係の仕事でつながっているという4人は「12アンダーを目標にしていましたが、最初の1パットが入らないせいか気分が乗らなくて。コースに着く時間以外はまったくのノープランでした(笑)」と1日を振り返った。
※参考 OUT 35 / IN 33 トータル68 33位
「ポンコツ隊! 決勝へ行く!」の牧野博文・鈴木秀俊・高松俊宣・立川智恵子。予選には参加せず決勝メンバーとして招集されたという高松さんは「朝の天気を見て6アンダーを狙いましたが、2つ多く獲れたので目標はクリアです。個人的には11番のバーディーパットを決められたのがよかったです」とのこと。
※参考 OUT34 / IN30 トータル64 20位
「ヤングコーン」の上原勝代・松田文子・中村龍子・鈴木久美。今大会で唯一、女性4人で挑んだレディースチームの代表、松田さんは「1週間前にこのコースで練習ラウンドを行ったとき、距離に苦しんでビリかも…と思いました。結果は3オーバーですが、プレーは十分に楽しめました」と4位通過を果たした予選との違いにやや戸惑った様子だった。
※参考 OUT 38 / IN 37 トータル75 48位
「ねお!ハイボール」の持田哲哉・長谷川勝巳・齋藤誠・若岡良樹。群馬県から参加の4人は同じコースのメンバー仲間。持田さんは「雨は辛かったけど、(御殿場は)水はけがいいのでグリーンのコンディションはよかったです」と降りしきる雨に苦しみながらも、10アンダーという好結果を残し、チャンピオン選手権進出に望みをつないだ。
※参考 OUT 31 / IN 31 トータル62 7位
「ヤマトンガー2016」の坂本和浩・赤坂昇・赤井淳一・小林幹。インターネットのゴルフサークルで知り合ったという4人。坂本さんは「自分のティーショットが悪かったり、戦略的にかみ合わず、スタートダッシュに失敗しましたね」と振り返った。後半は5連続を含む6バーディーで追い上げたが、立ち上がりがもう少し早ければといったところ。
※参考 OUT 32 / IN 30 トータル62 8位
3位は「GG&ゆうこりん」の野城隆憲・渡邉岳仁・飯高喜代志・半田悠子。12バーディー、1ボギーのトータル61(OUT 32・IN 29)で堂々の3位入賞を果たした。
野城さんは「12アンダーを目指したので結果には満足ですが、スタートホールがボギーだったときは終わったと思いました(笑)みんな揃ってティーショット、アプローチ、パターがダメで。今回はティショットを4つずつ採用するのが本当にきつくて、特に調子の悪かった私は諦めてスプーンを持ちました」と一筋縄ではいかなかった様子。
前半は調子が上がらず、後半からの追い上げで好位置に。17番ホール、半田さんが7~8mのバーディーパットを沈めたのが今日のポイントだという。
最後に「実はメンバーの1人が体調不良になり、どうしようかと迷いましたが、その人を元気づけるためにもメンバー交代で参加を決意。みんなで頑張りました」と付け加えて喜びを噛み締めた。
2位は「チーム裏研」の関谷幸三・土井修・柄澤正寛・吉井邦博。12バーディー、ノーボギーのトータル60(OUT 29・IN 31)と後半から7つ伸ばして2位フィニッシュ。
東京のゴルフ仲間でチームを結成し、月1回はチーム名にある通り「裏研修会」と称して4人でラウンドするという。関谷さんは「これまで10アンダーがベストでしたが、今日はすごくかみ合ってよかったです。残り100ヤードをグリーンオンできなかった18番ホール以外、ミスらしいミスはありませんでしたね」とのこと。
好成績の理由について聞くと、今大会に照準を合わせて体調を整えたこと、そして後半スタートの1番ホール、ミス連発しながらも、吉井さんがチップインバーディーを決めて流れが変わったことを教えてくれた。
そして優勝は「チーム凸凹アスリート」の小林且雄・厚澤克俊・白金満明・新村義幸。1イーグル、10バーディー、ノーボギーのトータル60(OUT 31・IN 29)と18番ホールのイーグルが決め手となり、混戦の優勝争いを制した。同じゴルフクラブの仲間で競技経験も豊富という4人。
小林さんは「天候がよければ15アンダーくらい行きたかったですね。うちはいつも自分が先にフェアウェイをキープして、あとは飛ばし屋の3人にぶっ飛ばしてもらうという作戦で。自分はちょんと打つだけだったので、楽をさせてもらいました」と語り、作戦通りにスコアを重ねることができた様子。
新村さんは「僕のティショットを6つ取ってもらい貢献できたかなと。チームワークもよくて、試合とは思えないくらい和やかにプレーできました」との感想。
白金さんは「2位と同スコアなので18番のイーグルで決まったと思います。セカンドを打ったのは私で、一度は池に入ってからグリーンに乗り、約2mを1パットで決めてもらいました」と今日の決め手を解説。厚澤さんは「昨日の疲れが残っているのか今日はあまりいいショットが出ず、貢献できたのはパター2つか3つくらいですね」と自身のプレーを振り返った。
スクランブルゴルフ及びチーム戦については「個人戦のような緊張もなく、リラックスできるので楽しいです。でも4人で打って4人入らないとすごく悔しくて。パーなのにボギーみたいな感じで(笑)」とのこと。チャンピオン選手権でも今回と同様、飛距離を武器に完全制覇を狙う。
なお表彰式では優勝、2位、3位の各チームに大会メダルを授与。副賞として優勝チームにはキャロウェイキャディバッグ、ゴルフライフチケットを、2位と3位のチームにもゴルフライフチケットが贈呈された。
今大会において上位9チームがチャンピオン選手権への参加権を獲得。2017年3月10日のカレドニアン・ゴルフクラブ(千葉県山武郡横芝光町)を舞台に各選手権の上位選手を交えた最強チーム決定戦に挑む。