8月26日、千葉県の山田ゴルフ倶楽部で、「2017ゴルフライフWEEKENDスクランブルゴルフ選手権」関東Aブロックの決勝大会が行われました。合計44チーム(176名)もの出場者の中から、来年3月18日に茨城県のオールドオーチャードゴルフクラブで行われるチャンピオン大会に進出できるのは上位20チーム。かなりの激戦です。

この試合は、4人1組でのチーム戦。4人全員がティショットを打ったなかから1球を選択し、そのボールをまた4人全員が打つ、という流れを繰り返すため、ハイスコアが出やすくスリリングな試合展開が予想されます。

天気予報は晴れでしたが、千葉方面は早朝から深い霧が立ちこめ、ゴルフ場は幻想的な雰囲気に包まれていました。スタート前の10番ティグラウンドなどは、ボールの行方が見えなさそうで、進行も心配されました。

しかしそんな中でも、選手たちはスタートに向けて黙々と練習を続け、集中力を高めていきます。チーム戦ではある程度パーオンが計算できるため、いかにバーディパットを決められるかが勝負のカギを握ることもあり、パッティング練習には熱が入ります。

トップスタートは午前7時。心配されていた濃霧も、ティオフの時間にはスッキリと晴れて、日差しも出てきました。各チーム、スタートホールからエンジン全開でバーディを狙っていきます。

日が差してきて霧の心配はなくなりましたが、反対に気温や紫外線が心配になるほどの好天。過度な日焼けは美容によくありませんが、体力も奪っていきます。日焼け対策に、顔をスッポリ覆うようなマスクでプレーする女性プレーヤーも。

こんな日は、しっかり水分を摂らないと、後半疲れが出てスコアを崩しやすいだけでなく、熱中症の危険もあります。スタートテント脇に氷水に浸したペットボトル飲料を用意し、プレーヤーに配りました。

どのチームも、チャンピオン大会出場を目指して真剣にプレーしていますが、気の置けない仲間とチーム戦でゴルフをプレーするのはひときわ楽しく、たとえ敗退したとしてもいい思い出になります。ポーズを決めて記念撮影をするチームも多く見られました。

アイアンショットがベタピンについて、みんなでガッツポーズ。チームにナイスプレーがあると、みんなで喜べるのがチーム戦の楽しさです。この日ばかりは多少賑やかにプレーしてもOK。

戦略も、チーム内で相談しあって考えます。安全に「置きにいく」人、果敢に「狙う」人など、メンバーの役割分担がハッキリしているチームは、それぞれが自分の役割に集中できて、いい雰囲気が生まれやすいようです。

仲間同士でカバーし合えるチーム戦で唯一プレッシャーとなるのは、ティショットの採用回数。1人につきティショットを4回以上採用しなければならないため、序盤にミスが続いてティショットの採用回数が伸びないと、後半どんどん緊張してきます。とはいえ、その緊張感もチーム戦の醍醐味の1つかもしれません。

日中、気温はどんどん上がり、ライバルやコースだけでなく、暑さとの戦いという側面も出てきました。氷のうを持参して、頭や首筋を冷やしながらプレーする選手も多く見られました。

この日も女性の参加者は多く、レディスティのメリットを生かして「飛ばし」でチームに貢献する人も。女性にとっては、普段あまりチャンスのないバーディパットを決める喜びを味わえるのも楽しいようです。

ブロック決勝だけあってレベルの高いプレーが随所に見られ、優勝争いは15アンダーまで伸び、副賞として「GLチケット」がもらえる3位争いは、複数チームによるカウントバックになりました。

最終的に、15アンダーのカウントバックで優勝を勝ち取ったのは、「グリーンパイレーツ」。左から上柳茂選手、鈴木伸正選手、横田勝美選手、黒木幸隆選手。全ホールパーオン以上のノーボギーで、15番ではイーグルを奪取。鈴木選手の「エイムポイント」でのグリーンの読みがピッタリはまり、パッティングでスコアを稼げたのが勝因とのことでした。おめでとうございます!

同スコアながらカウントバックで惜しくも2位となったのが「ラスベガス」の4人。左から千葉敬介選手、池田紳一郎選手、平澤賢一選手、栄野元等選手。ゴルフ仲間同士で一緒に同じコースのメンバーとなった仲よし4人組とのこと。今日は栄野元選手の強気のパットがガンガン入ってくれたのが好スコアの要因だそうです。

そしてチーム「T4」は、最終ホールアウトで滑り込みの3位入賞。5チームいた14アンダー組の中をカウントバックで競り勝ちました。左から渡部智仁選手、加藤理香選手、妹尾匡利選手、今村雅一選手。勝負はカウントバックになると予測して17、18番で全力を尽くし、キッチリとバーディ、バーディで上がれたのが勝因でした。

「T4」の劇的入賞の陰には、最後の最後で4位に転落した悲劇もありました。赤いウェアで揃えた「チームKCC」は、43チームがホールアウトした段階ではカウントバックの3位にいたのですが、最後の瞬間に抜かれてしまいました。13番ホールまでさかのぼってのカウントバック負けだけに、悔しさもひとしおでしょう。

最後にドラマのあった関東Aブロック決勝は、たいへん盛り上がった試合となりました。惜しくも入賞を逃したチームを含め、ここを勝ち抜いたチームたちには、来年3月のチャンピオン大会でリベンジのチャンスがあります。それまでの練習、がんばってください!

2017シーズンは3月開幕。各選手権とも拡大リニューアル、スクランブルゴルフの魅力を堪能できる大会を多数開催。大会公式サイトにてエントリー受付中。

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