プレミアムシリーズ
2015茨城プレミアムスクランブルゴルフ選手権
後期|決勝大会|筑波カントリークラブ
2015.12.19(金)開催
2015茨城プレミアムスクランブルゴルフ選手権・決勝大会。チーム戦は「TFSK」の船越・舘野・鈴木・君島チームが12バーディー、ノーボギーのトータル60で、ダブルス戦は「地クラブ大好きっ!」の佐藤・関根ペアが7バーディー、ノーボギーのトータル65でそれぞれ優勝。ともに群を抜いた強さでシリーズ最終決戦を制した。
2015年12月18日(金)、筑波カントリークラブ(茨城県つくばみらい市)にて、茨城プレミアムスクランブルゴルフ選手権・決勝大会が開催された。参加資格を得たのは茨城県の名門コースを舞台に行われた予選会の上位通過者のみ。チーム戦12チーム、ダブルス戦17ペアが一堂に会し、ダブルス戦は2016年3月18日(金)カレドニアン・ゴルフクラブ(千葉県)、チーム戦は、2016年3月29日(火)太平洋クラブ 美野里コース(茨城県)にて開催されるチャンピオンシリーズへの進出を目指して戦う。
早朝7時、やわらかな日差しに照らされた林間コースが美しく浮かび上がる。練習グリーンやドライビングレンジでは参加選手が白い吐息とともに最終調整を行っていた。
風もなく晴天となった絶好のコンディションの中、午前8時35分、INコース・OUTコースともにチーム戦がスタート。
冬の静けさを打ち破るように快音が響く。ボールは雲一つない青空へと吸い込まれ、メンバー全員でその行方をじっと見守る。
数秒後、まだ固さが残るティグラウンドには笑顔の輪が広がった。
チーム戦の熱気は約1時間後、ダブルス戦のスタートにも受け継がれ、好試合を予感させるファーストショットが続いた。
プレミアムシリーズは茨城県の名門コースを舞台に開催され、4人参加のチーム戦、2人参加のダブルス戦が同日に行われる。
10月より大洗ゴルフ倶楽部、茨城ゴルフ倶楽部(西コース)、大利根カントリー(東コース)と計3回の予選会を経て、ここ筑波カントリークラブにて決勝大会の日を迎えた。
シリーズの特徴としては競技経験豊富な参加者が比較的多く、コースやスタイルにもこだわりを持つアスリートゴルファーがプレミアムの名のもとにその腕を振るうというところ。
選ばれしコースに選ばれしゴルファーが集うため、ほかとは一線を画すような風格が感じられる。
前半を終えたチーム戦、ハーフスコア30でトップに並んだのは「TFSK」と「チームデビルエンジェル」の2チーム。両者ともに7、8、9番の3連続バーディーで後半に弾みをつけた。
それを2打差のハーフスコア32で追うのが「ナモーズ」「anija」「チームみや」の3チーム。前後半で流れが変わりやすいチーム戦だけに勝負の行方はまだわからない。優勝の可能性は全チームに残っている。
一方、ダブルス戦は「チームフェニックス」の林秀典・遠藤富士夫ペアがハーフスコア33で前半を一歩リード。
1打差のハーフスコア32で「地クラブ大好きっ!」の佐藤岳仁・関根亨ペアが続き、さらにハーフスコア35で「KenKen」「チームH*N」「チームEクラス」の各ペアが後半での逆転を狙うといったところ。他のペアが+1以上とスコアを崩したこともあり、優勝争いはこの5ペアに絞られたといえる。
インターバルを経て、後半戦がスタート。チーム戦、ダブルス戦ともにライバルの影を感じながらコースへと飛び出していく。追う立場も追われる立場も、プレッシャーとの戦い、自分自身との戦いは避けらない。ただ忘れてはいけないのがチームメンバーやパートナーのサポートがあること。万が一ミスをしても必ずフォローしてくれる。ここからスコアを伸ばすために一番大切なのは仲間を信じる気持ちなのかもしれない。最終ホールのグリーン上で揺れるピンフラッグ。彼らは勝者の足音に耳を傾けながら、その時が訪れるのを待っている。
日が西に傾きはじめた頃、後半の戦いを終えたチームが続々と戻ってきた。ある程度、優勝ラインとカットラインは予想されているものの、やり切ったという表情の中に一抹の不安を残しつつ、視線はリーダーボードへと向けられる。選手の心境を揺さぶるようにトップの位置は時間を追うごとに高くなっていった。
ビッグスコアの登場か、それともこのまま終了か。枯芝が黄金色に変わった14時50分、最終スコアが確定。ライバルとのハイレベルな戦いに見事打ち勝ったチームがリーダーボードの頂点にその名を刻んだ。
3位は「anija」の山田眞吾・山田勝久・飯万島佳男・米元満チーム。8バーディー、ノーボギーのトータル64(前半32・後半32)と終始安定したゴルフで3位フィニッシュ。
「Aチーム」というスーパーカーのオーナーメンバーでもある4人は「この時期はとにかく寒い(笑)あと12月はみんな忙しくてゴルフがなかなかできなくて」と練習不足を感じながらも好成績を残した。
「メンバー同士話がよく通るので、その場のノリでプレーを楽しんだ」とのこと。その言葉からチームの結束力の高さが伺えた。
2位は「チームみや」の角田浩・粂川俊一・市村恵一・采東勲興チーム。9バーディー、ノーボギーのトータル63(前半32・後半31)と後半さらに伸ばして2位に。
ともに栃木県宇都宮市の競技ゴルフ仲間だという。目標は-14で優勝狙いだったそうだが今日のポイントを聞くと「7番ホールのチップインバーディーと最終ホールで約3メートルのロングパットを4人目で決められたことです」とファインプレーを振り返った。
「全員活躍できたし、(賞典で)次回のエントリーフィが無料になるのでラッキーでしたね(笑)」と準優勝という結果に満足している様子だった。
そして1位は「TFSK」の船越秀人・舘野彰・鈴木秀幸・君島実幸チーム。前後半の3連続を含む12バーディー、ノーボギーのトータル60(前半30・後半30)と終わってみれば2位に3打差をつける圧勝だった。
「とりあえずハーフで-6、トータル58が優勝ラインだと読んでいました」と今日は予想通りの結果に。リーダーの船越さんは「後ろの女性4人(チームデビルエンジェル)にプレッシャーをかけられながらヤバイぞ、と思っていましたが、こういう結果になってよかったです」と感想をまとめた。
今日最も活躍したという紅一点の君島さんは「13番ホールのロングパットを沈めてから勢いに乗り、ラストの3連続バーディーにつながりました。チャンピオンシリーズももちろん勝ちます!」と連勝宣言。
普段は同じ練習場の仲間という4人。そのチームワークのよさで次戦も宣言通りになるか。
ダブルス戦も最終ホールをホールアウトした各ペアがスコアカードを提出。予想通り前半勢いに乗ったペアがリーダーボードの上位に名を連ねていく。
時期早々に優勝者が見えたようで、視線の多くはカットラインへと向けられた。
そして16時10分、最終スコアが確定。同時に入賞ペアとチャンピオンシリーズ進出の顏ぶれも決まった。
3位は「チームH*N」の廣瀬正明・中田篤志ペア。6バーディー、3ボギーのトータル69(前半35・後半34)と昨年の同シリーズ決勝大会23位から3位入賞に見事返り咲いた。埼玉県のゴルフ友だちという2人。「今日はティショットがよくなくて、寄っても芝の影響なのか曲がっちゃって」とのこと。
「6番のショートを2人で右に曲げちゃったんですが、残った難しいパットをパーセーブできてから、流れが変わりましたね」と今日のポイントを整理。「次回はバーディーをたくさん取りたいです」と次戦への意気込みを語ってくれた。
2位は「チームEクラス」の木村和紀・富岡豊ペア。4バーディー、ノーボギーのトータル68(前半33・後半35)と優勝に3打及ばなかったが堂々の2位入賞。ともに宍戸ヒルズCCのメンバーという2人は「パットはそれほど難しくなかったが、もう1つ2つ入らなかったです。2メートル前後が今一つ打ちきれませんでした」とプレーを振り返った。
また「2人で同じラインを狙えるので、個人競技よりも面白いです」とダブルス戦の感想を伝えてくれた。チャンピオンシリーズについては前向きに予定を調整中とのこと。
そして優勝は「地クラブ大好きっ!」の佐藤岳仁・関根亨ペア。7バーディー、ノーボギーのトータル65(前半34・後半31)と後続を一気に突き放す快勝、予選会を上回るベストスコアでシリーズを制した。
仙台から約4時間かけて駆け付けた佐藤さんは「予期せず3~5メートルくらいのパットを彼(関根さん)がどんどん入れてくれて、最後は入り過ぎて飽きれてしまいました(笑)」とパートナーの好調に脱帽した様子。
一方の関根さんは「長いミドルの12番を彼(佐藤さん)のスーパーショットで、長いショートの13番を私のスプーンで、それぞれバーディーを取ってから流れに乗った感じです」とターニングポイントを回想。優勝は上がり2ホールでの連続バーディーで確信したという。
佐藤さん、次いで関根さんという打順は最初から決めていたようで「流れを変えたくなかったのでこの順番は崩しませんでした」とのこと。
またスタートホールのピンチをパーセーブ、出だしでつまずかなかったことを勝因のひとつに挙げながら、笑顔とともに喜びを伝えてくれた。
なお表彰式では優勝、2位、3位の各チーム、各ペアに大会メダルを授与。また副賞として三井住友カード VJAギフトカードなどが贈呈された。