チャンピオンシリーズ
2015スクランブルゴルフチャンピオン選手権
ダブルス戦|カレドニアン・ゴルフクラブ
2016.03.18(金)開催
2015スクランブルゴルフチャンピオン選手権・ダブルス選。
「チーム02」の岡村浩喜・小野慶ペアが9バーディー、2ボギーのトータル65で優勝。2ヶ月前に開催されたアスリートシリーズ決勝大会・第3位の有力ペアが高精度ショットを武器に、最強ペアの称号を手にした。
2016年3月18日(金)、カレドニアン・ゴルフクラブ(千葉県山武郡)にて、2015スクランブルゴルフチャンピオン選手権・ダブルス戦が開催された。参加資格を得たのはアスリートシリーズ、パブリックシリーズ、WEEKENDシリーズ、ミックスシリーズの前期・後期戦、決勝大会において上位成績を挙げた78ペア。各シリーズの強豪ペアが一堂に会し、年間チャンピオンの座を争う。
不安定だった天候も一段落し、大会当日は穏やかな春の陽気に包まれた。参加ペアは決勝の大舞台で好成績を残した実力者ばかり。スタート前の練習風景も意気揚々としていて、交わされる言葉には余裕すら感じられる。
柔らかな日差しの中、誰がチャンピオンになってもおかしくない風格を漂わせていた。7時32分、スターターの合図とともにティオフ。最終決戦の口火を切る第一打が勢いよく放たれた。空を二分する放物線は次第に細くなり、グリーンに続くフェアウェイにその足をおろすと、ドライバーを握る手がわずかに緩んだ。
ハイレベルなスコア争いとともに各シリーズ優勝ペアの活躍にも注目したい。
前期戦ではそれぞれ混戦を制したWEEKENDシリーズ「チーム親子」の関根正一・関根和希ペア、パブリックシリーズ「万太郎」の大割孝敏・佐藤秀宣ペア。抜群のコンビネーションで最強ペアの称号を狙う。
後期戦ではアスリートシリーズで圧勝した女子高生コンビ「やまちね」の木村夏海・中谷鈴音ペアがその勢いのまま駆け上がるかどうか。またパブリックシリーズでトータル10アンダーと力の差を見せつけた「JAPAN」の猿山隆二・衣笠洋司ペアはホームコースで王者獲りに挑む。
前半を終えてトップに立ったのはハーフスコア31をマークした「ゴルフ馬鹿」の相樂康雄・ 飯沼志朗ペアと「MODERE」の船越秀人・君島実幸ペア。
両ペアとも5バーディー、ノーボギーと順調にスコアを伸ばして試合をリードする。1打差で追うのは「ギリギリ万太郎」の平津薫・網中一史ペア。連続バーディーのあと痛恨のダブルボギーを叩くも、ミスを取り戻す4バーディーで好位置をキープした。さらに1打差で5ペアが続き、上位争いは早くもヒートアップ。半数近くの35ペアがアンダーを記録した。一方、27ペアがオーバーとなってしまったが、後半からの巻き返しに期待したい。
次第に強まる風は最大風速10メートルと一足早い春の嵐を予感させた。各選手はライバルのペアに加え、この風とも戦わなければならない。
ピン方向に打ったつもりのショットが上空の風に流され、ガードバンカーの餌食に。無事バンカーを脱出したかと思えば、今度は12.5フィートの高速グリーンが待っている。
1ピン以上外れるとパッティング巧者の2人でもラインを読み切るのは難しい。最終ホールまで高精度のショットを打ち続けられるかどうかが、上位進出のポイントになりそうだ。
13時過ぎ、プレーを終えた第1組がアテストエリアに入ってきた。後続の様子を気にしつつ、スコアカードにサインを入れる。前半トップだった「ゴルフ馬鹿」の相樂康雄・飯沼志朗ペアはトータル67でフィニッシュ。
後半はスコアを伸ばせなかったが、我慢のゴルフで優勝に望みをつないだ。そして、各シリーズの上位入賞者が揃う第11組以降からリーダーボードが激しく動き出す。
17時に最終スコアが確定。終わってみれば上位争いは3打差以内に11ペアという大激戦だった。
3位は「やまちね」の木村夏海・中谷鈴音ペア。アスリートシリーズ後期決勝大会で圧勝し、今大会に挑んだ女子高生コンビは6バーディー、ノーボギーのトータル66(前半33・後半33)と優勝まであと1打と迫った。
前回、6連続×2回の12バーディーを奪ったパッティングセンスは上手く発揮されず「2人ともなかなかパターが決まらなくて、打つ前から入る気がしなくなってしまいました」と揃って首を傾げた。
堂々のトップ3フィニッシュにも、やや悔いが残った模様。今後は気持ちを切り替えて来シーズンに目を向けるという。
2位は「MODERE」の船越秀人・君島実幸ペア。7バーディー、ノーボギーのトータル65(前半31・後半34)と前半のリードを活かして見事2位フィニッシュ。
船越さんは「3位以上という目標は達成できました。やるべきことは全部やったのでこの順位にも十分納得しています」とコメントしてくれた。
同スコアながら優勝を逃したものの、その言葉と表情は明るい。次戦は3月29日、同選手権のチーム戦。2人を含む精鋭4人で初代チャンピオンチームを目指す。
そして優勝は「チーム02」の岡村浩喜・小野慶ペア。9バーディー、2ボギーのトータル65(前半34・後半31)と大激戦となった上位争いを抜け出し、そのまま頂点に駆け上がった。
岡村さんは「昨年のチャンピオンシリーズは14位だったので、また出られるようにと今年も参加した結果、優勝できました。今日は運がよく、後半は全部1パットで決めることができました。いいダブルスができたと思います」とチャンピオンとしての喜びを語った。
一方、小野さんは「スクランブルゴルフは1人じゃ体験できない次元のゴルフが楽しめるので、すごく気に入っています。今日はその醍醐味を味わえました。後半は一度もパターをやらせてもらえませんでしたが、スコア的にもよかったですし、ダブルスは本当に面白いと思いました」と試合を楽しめた様子。
作戦についてはアスリート志向の強い小野さんにすべて一任されているという。「彼(岡村さん)のおかげでのびのびやらしてもらっています。今日はアグレッシブに攻め続け、やりたいゴルフができたという感じです」と、2人のコンビバランスのよさが勝利の女神を微笑ませたのかもしれない。
最後に2016シーズンもこのペアでのダブルス参戦を明言してくれた。
なお表彰式では優勝ペアに優勝カップと大会メダル、2位、3位の各ペアに大会メダルを授与。また5位までの各ペアに副賞が贈呈された。