初代チャンピオンチームは「MODERE」 盤石の布陣で14バーディー、独走優勝を飾る

チャンピオンシリーズ
2015スクランブルゴルフチャンピオン選手権
チーム戦|太平洋クラブ 美野里コース
2016.03.29(火)開催

2015スクランブルゴルフチャンピオン選手権・チーム戦は「MODERE」の船越秀人・舘野章・張田巧・君島実幸が14バーディー、ノーボギーのトータル58で優勝。
1度もトップを譲らないまま2位に2打差をつけてフィニッシュ。初代チャンピオンチームの栄冠を手にした。

MODERE
船越 秀人選手 / 舘野 章選手
張田 巧選手 / 君島 実幸選手

30チームが初代王者を目指す

2016年3月29日(火)、太平洋クラブ 美野里コース(茨城県小美玉市)にて、2015スクランブルゴルフチャンピオン選手権・チーム戦が開催された。アスリートシリーズの前期決勝大会と後期決勝大会、プレミアムシリーズの決勝大会において上位成績を挙げた28チーム、さらに一発勝負の1DayOPENで出場権獲得の2チームを加えた計30チームが参加し、2015シーズン最強チーム、初代チャンピオンチームを目指す。

弾みをつけたいスタートホール

絶好のコンディションとなった大会当日、1打を争う激戦を勝ち抜いてきた各チームが最終決戦の舞台に集結した。スタートを待つ選手たちはまだ朝もやの残る練習場で、パターやショットの調整をしながら、今日の調子を確認。
ここにいるすべてのチームが優勝を狙っているだけに予選会とは緊張感がまるで違う。7時32分、第1組のティオフ。乾いたインパクト音が響いたのち、視線はボールの行方に注がれた。スタートホールにおけるバーディー奪取は弾みをつけるという意味でも需要なポイント。早々にリードを奪おうと、先陣を切る4人がフェアウェイへと歩み出した。

各シリーズ優勝の4チームが激突

チャンピオンシリーズでは各シリーズの優勝チームが激突、シリーズの枠を越えた熱い戦いが繰り広げられる。まずはアスリートシリーズ後期決勝大会でスコア59を記録した「team.A」がその勢いのまま優勝ロードを突き進む。
そこにアスリートシリーズ前期決勝大会で優勝、後期決勝大会でも3位と続けて実力を証明した「ウェッジで ”ちょん”」が鉄壁となり立ちはだかる。勝てるメンバーのみを集めたというプレミアムシリーズ優勝の「MODERE」は早くも勝利宣言。さらに最短コースでチャンピオンシリーズに乗り込んできた1DayOPEN優勝チーム「茨城マスターズ」の突破力からも目が離せない。

前半「MODERE」がトップを快走

前半を終えてトップに立ったのはハーフスコア28をマークした「MODERE」の船越秀人・舘野章・張田巧・君島実幸。スタートから7連続バーディーを奪う快進撃で独走態勢を築く。

彼らの背中を1打差で追うのが「ラスベガス」の加藤至康・中川雅義・小原秀天・村野文政で後半からの逆転を狙う。その両チームにハーフスコア30の女性4人「デビルエンジェル」ほか3チームが続き、さらにハーフスコア31の6チームが熾烈な上位争いに名を連ねた。選ばれし4人、選ばれしチームによるハイレベルなスコア争い。序盤からチャンピオンシリーズに相応しい混戦模様となった。

コースとともに勢いと流れを変える

後半に向かう各チームの選手からはOUTコースの方がやや難しいとの声が聞こえてきた。スコア的にもINスタートのチームにアドバンテージがあるように見える。

ピンチのあとのバーディーなど1プレーで流れが変わることも多いが、後半から生まれ変わったように勢いづくチームも珍しくない。

トップとの差がわかった今、連続バーディーや起死回生のイーグルで試合をひっくり返したいところ。残り9ホール。最後の1打まで気の抜けない戦いが続く。

優勝争いは11アンダー以上が確実

13時過ぎ、後半のプレーを終えた第1組が戻ってきた。18ホールを振り返りながら、1つずつスコアをチェックしていく。スコアシートを提出して、リーダーボードにチーム名が貼られた瞬間、2015シーズンの戦いが終了。
選手の一人は安堵の表情とともにキャップを外し、やや厚手のウェアから腕を抜いた。その一方で3位以内の可能性があるチームは最終組の登場を待つことになる。優勝争いは11アンダー以上が確実となり、トップスコアの動向に視線が集まった。15時45分、最終スコアが確定。同時に初代チャンピオンチームが決定した。

チャンピオン選手権参加ペアのフィニッシュ後の声

気合が入り過ぎてしまいました
「はちみつとゆかいな仲間たち」の樋口康弘・中村和彦・山本享一・西山 雄一。
アスリートシリーズ後期決勝大会15位から繰り上げで今大会に出場した4人は「10アンダーで3位狙いでしたが、気合いの入れ過ぎでショットが上手くいきませんでした」とプレーを振り返った。
なお、チーム名の “はちみつ” は中村さんが経営する会社の名前から。

※参考 OUT 34 / IN 33 トータル67 23位
今度は市町村対抗で頑張ります
「茨城ひたちなかC」の土屋直輝・鈴木靖孝・大越裕一・高橋宏治。チーム名の通り、茨城県ひたちなか市から参加の4人は揃って市町村対抗の代表メンバー。
「コースはフラットでよかったのですが、全員ショットがダメでしたね」と今日の感想をまとめた。17番のイーグルで弾みをつけるも、あと1打というところで入賞ラインに届かなかった。

※参考 OUT31 / IN31 トータル62 6位
今日はお祭りなので楽しもうと
「インフィニティ」の坂本和浩・赤坂昇・中野宏治・小林幹。

アスリートシリーズ後期決勝大会2位から出場の強豪チームは「上手くかみあわず苦しい展開が続きましたが、お祭りなので思いっ切り楽しもうと気持ちを切り替えました」とプレーのつながりが上手くいかなかったものの、大会を楽しめた模様。
目標の優勝には届かなかったが、見事トップ10フィニッシュを果たした。

※参考 OUT 33 / IN 30 トータル63 9位
ロングで2オン失敗からのパーが
「茨城マスターズ」の野口英一・浅見優・染谷栄・新谷利彦。

「12番のロングで2オンに失敗し、さらに30ヤードのアプローチが寄らず、結果パーだったのが痛かったですね」と今日のポイントを教えてくれた。

1DayOPEN優勝の勢いをそのままに5位フィニッシュ、トップ3まであともう一歩と迫った。

※参考 OUT 30 / IN 31 トータル61 5位
セカンドショットのミスが多くて
「ウェッジで ”ちょん”」の大和次郎・遠藤仁史・三木美奈子・加藤隆之。「12アンダーくらいを目標にしていましたが、セカンドショットのミスが多く、結果につながりませんでした」と実力を発揮できなかった模様。

今大会の優勝候補の一角だった4人は、後半から盛り返して10位以内に踏みとどまった。なおチーム最年長の加藤さん(左から2番目)は御年59歳でこの若さ。

※参考 OUT 33 / IN 30 トータル63 10位

役割分担が上手くいき3位入賞

3位は「ラスベガス」の加藤至康・中川雅義・小原秀天・村野文政。11バーディー、ノーボギーのトータル61(前半29・後半32)でアスリートシリーズ後期決勝大会4位からの入賞を果たした。

チームリーダーの加藤さんは「今回はアプローチやパターなど役割分担がしっかりできました」とチームプレーが上手くつながったことを評価。また「12番のロングホールで2オンしたのに、パットが入らずイーグルを逃し、波に乗れませんでした」と今日の反省点を語った。

出足の遅れを2イーグルで挽回

2位は「忠誠四坊」の大沼貴史・岩橋雅一・永瀬清司・風間智行。2イーグル、8バーディー、ノーボギーのトータル60(前半31・後半29)でトップを猛追しながらの2フィニッシュ。

横浜市戸塚区の同級生4人でチームを組み、アスリートシリーズ後期決勝大会7位から今大会に挑んだ。

チームリーダーの大沼さんは「最初の2ホールでバーディーが獲れず、ちょっと出遅れてしまいましたね」と回想。前後半でイーグル1つずつを奪い、終盤にはトップに迫る勢いを見せたが、出足の鈍さがそのまま順位につながってしまったようだ。

パットは4人目で決めていた

そして優勝は「MODERE」の船越秀人・舘野章・張田巧・君島実幸。14バーディー、ノーボギーのトータル58(前半28・後半30)と2位に2打差をつける快勝で初代チャンピオンチームの栄冠を手にした。スタートから猛ダッシュの7連続バーディーでトップに立つと、後半も好調を維持しながら4連続を含む6バーディーを追加。一度もトップを譲らないまま18ホールを駆け抜ける独走優勝だった。

チームリーダーの船越さんは「今日は僕がいつになくショットがよくて、たくさんバーディーを獲ることができました。ありがとうございました」と自身のプレーを振り返った。

予定変更で急きょメンバーに加わったという張田さんは「キャプテンの背中を追っていたらこのようなスコアで優勝させていただきました。また次回も引っ張っていってもらえるように頑張ります」と喜びと豊富を語った。

唯一の女性メンバーである君島さんは「今日も男性陣が頑張ってくれてこのような成績につながりました」とチームワークのよさを実感した様子。

余裕の勝利かと思いきや、4人目でようやく入るパットも多かったとのこと。船越さんは「最初のホールも含めて6回ありました。楽に決めていたわけではなく、結構苦戦していましたね」と緊張の1打を振り返りながら内情を明かした。

来シーズンは予選免除となる2016ゴルフライフチームスクランブルゴルフ選手権 太平洋クラブCUPにも参戦とのこと。チャンピオンチームとして2冠獲りに挑む。

なお表彰式では優勝チームに優勝カップと大会メダル、2位、3位の各チームに大会メダルを授与。また各チームに副賞が贈呈された。

2016年度スクランブルゴルフツアー開催中!