「TEAM NK」が12アンダーで優勝 難しいコンディションの中、僅差で後続を振り切る

大会レポート

2016.08.20(土)開催

2016WEEKENDチームスクランブルゴルフ選手権
前期戦|決勝大会

山田ゴルフ倶楽部

参加チーム:43チーム
天候/雨のち晴れ 気温/28.0℃ 風向/北東 風速/3.0m/s
(男子)6,373Yards Par72 (女子)5,403Yards Par72

2016WEEKENDチームスクランブルゴルフ選手権|前期戦|決勝大会。「TEAM NK」の今田林太郎・山本圭介・吉原淳一郎・増本有作が12バーディー、ノーボギーのトータル60で優勝。雨が降ったり止んだりの難しいコースコンディションの中、6チームがタイスコアで並ぶという大接戦を制し、週末王者の栄冠を手にした。

43チームによる前期王者決定戦!

2016年8月20日(土)、山田ゴルフ倶楽部(千葉県山武市)にて、WEEKENDチームスクランブルゴルフ選手権|前期戦|決勝大会が開催された。

決勝の舞台にコマを進めたのは各予選会を勝ち抜いてきた43チーム。2017年3月、カレドニアン・ゴルフクラブ(千葉県山武郡横芝光町)にて開催される2016スクランブルゴルフチャンピオン選手権への進出を目指して戦う。

悪天候でも攻めのショットが続く

天候が不安定な今年の夏。未明から降り注ぐ雨の中で大会当日の朝を迎えた。決してよいとは言えないコースコンディションを目にした各選手はレインウェアに着替えたり、芝の様子を確認するなどの対応に追われていた。

やや雨足が強くなった7時15分にINコース、7時30分にOUTコースがそれぞれティオフ。いずれも落としどころの難しいロングホールだが、幸先のいいスタートを切るべく果敢に攻めるティショットが続いた。

週末アスリートゴルファーが大集結

WEEKENDチームスクランブルゴルフ選手権は土日祝開催ということで、サラリーマンなど週末ゴルファーが数多く参加するのが特徴。4人で1チームを組み、スクランブルゴルフルールで18ホールを戦う。
予選、決勝ともに開催コースには職場の同僚4人組など日頃から結束力の強いチームが集結し、真剣かつ楽しみながら、ハイレベルなスコア争いを繰り広げる。またチーム戦はバーディー合戦となりやすく、優勝スコアがどこまで伸びるかという点においても注目が集まる。

バーディー連取で5チームがリード

前半終了の時点で試合をリードしたのはハーフスコア29をマークした「アダム・スコッツ」、「TEAM NK」、「HI☆FI」、「team ウォーターピクチャー」、「金の糸をつむぐ雀たち」の5チーム。1打差のハーフスコア30で6チームがその後を追う。スタートホールからバーディーやイーグルを奪取し、好調の波に乗ったチームが前半を引っ張る形に。突然の土砂降りをものともせず、着々とスコアを重ねていくところを見る限り、コンディションの影響はさほどなさそうだ。ほとんどのチームがアンダーで前半戦を終え、運命のバックナインへと向かった。後半スタート時には雨も上がり、夏らしい日差しが選手の頬を照らしていた。

後半からはプレッシャーとの戦い

チーム戦の場合、1人最低4ホールはティショットを打たなければならない。前半のうちにバランスよくティショットを採用しておけば、その分、後半以降の攻め方に余裕が出てくる。逆にティショットを採用数が少ない選手が1人でもいれば、後半のプレッシャーは相当なもの。
1つも落とせないというギリギリの戦いの中、チームリーダーの采配がスコアを左右するのは言うまでもない。また、気温上昇とともに速くなったグリーンのライン読みも難しいところ。強豪チームが僅差でひしめく混戦を抜け出すのはどのチームか?

優勝争いは6チームが並ぶ大接戦

13時過ぎ、最終ホールをホールアウトしたチームがアテストエリアに入ってきた。スコアに関係なく選手の笑顔が目立つのはチーム戦ならではの光景。競技終了と同時に充実した週末を過ごせたときに出る自然な表情といえる。いち早くスコアボードのトップに立ったのはIN第1組目からスタートした「俊泰豪将」で12アンダー。いきなり優勝ラインに乗せてきたこのスコアを見て、後続の組からはため息と賞賛の声が聞こえてきた。そして17時20分、最終スコアが確定。上位争いはタイスコアで6チームが並ぶという、稀に見る大接戦となり、大会規定によりマッチングにて優勝チームが決定した。

決勝大会参加チームのフィニッシュ後の声

戦隊ヒーローを意識しました!

「メンヘラーズ」の戸澤 弘則・長谷川拓朗・小口克仁・杉本進二。栃木県にある会社の仲間同士で参加した4人は戦隊ヒーローを意識したという一体感のあるコーディネートを披露。
レッドことリーダーの杉本さんは「キャプテンらしく自分が最後に打ちました。前半までは調子よくプレーできましたね」と試合を振り返った。
※参考 OUT 32 / IN 32 トータル64 19位

競技デビューさせるために参加

「栄二君はじめての競技」の田中美津大・田中晃大・中尾一郎・中井川栄二。チーム名にある通り、栄二君こと甥っ子の中井川栄二さんを競技デビューさせるために結成した親族チームで参加。
親戚一同を率いた中尾さんは「今日は前後半で4つずつ獲れて目標通り。ゴルフは競技に出た方が断然楽しいです」と語り、好結果とともに無事目標を達成し、納得の表情を浮かべた。
※参考 OUT 32 / IN 32 トータル64 16位

高校同級生の仲良し4人組です!

「俊泰豪将」の江野将征・伊藤豪啓・露木俊平・秋川泰三。戦国武将のようなチーム名はメンバーの名前から一字ずつとって付けたとのことで、神奈川県の高校のときの同級生4人で参加。
リーダーの江野さんは「個人戦はミスしないような守りが多いですが、チーム戦は思いっ切り攻めていけるので楽しいです」とスコア争いと同時に同窓会気分も満喫できた様子。
※参考 OUT29 / IN31 トータル60 6位

負傷のため急遽3人で戦いました

「FSH2」の林秀典・澤田大志・林陽子。メンバーが負傷のため欠場、急遽3人で戦うことになったが、ハンディはあまり感じられなかったとか。週1回ペースでラウンドするという林陽子さんは「レディースティーとの差が大きいコースを選んで、スクランブルルールでシュミレーションしておきました」と男女混合のミックスチームならではの対策を教えてくれた。
※参考 OUT 35 / IN 36 トータル71 41位

このコースで練習ラウンドを実施

「ByD's」の半田泰子・大木茂・土井章弘・石井聡。この大会のために作ったというお揃いのウェアで参加の4人は一週間前にこの大会コースで練習ラウンドを実施。10アンダーを目標に奮闘したが、あともう少し届かず。リーダーで紅一点の半田さんは「チーム名はメンバーのニックネームから1文字ずつ取りました。ウェアの赤は私が独断で決めています(笑)」と明るく語った。
※参考 OUT 34 / IN 32 トータル66 26位

笑いのバーディーは大量ゲット(笑)

「TEAM MIYA」の鱒渕智也・砂田篤史・室井光一・安井俊喜。宇都宮市役所の職員4人で参加、親睦を深めるのも競技大会の目的のひとつだという。鱒渕さんは「チャンスはたくさんありましたが、決めきれませんでした。笑いのバーディーは優勝できるくらいたくさん取りましたが(笑)」と仲間とのプレーを目一杯楽しんだ模様。試合後も楽しい冗談が飛び交っていた。
※参考 OUT 33 / IN 32 トータル65 24位

監督のために次も上位を狙う

3位は「チームGB」の福岡大城・蔦谷洋輔・高橋毅・松原勇三。12バーディー、ノーボギーのトータル60(OUT 30・IN 30)。最後のメンバーとして召集(?)されたという監督こと松原さんは「6番ホールでのチップインバーディーが今日のポイント。作戦としては僕に有利なティショットをさせることが至上命令で(笑)結果、バランスよくティショットを消化できたのでこの順位になったのだと思います」とコメント。

去年、このコースでチーム戦15位とチャンピオン選手権進出はならなかったが、同じメンバーで見事3位に。チームワークのよさで雪辱を晴らした結果となった。次戦に向けては「松原監督を手ぶらで返すわかにはいかない(笑)」と意気投合、今回の入賞でチームの結束がまた強くなったようだ。

自由な雰囲気とノリで2位に

2位は「キサラ」の石井正明・町田重和・栗林丈人・安藤雅子。12バーディー、ノーボギーのトータル60(OUT 30・IN 30)と優勝に手を伸ばしたがわずかに届かず。チーム名のキサラはメンバー在住の木更津にちなんで命名。

キャプテンの町田さんは2位という順位を上出来とした上で「(石井さんが)大会本番にも関わらずミドルホールのティショットをショートアイアンで打つとか(笑)」などチーム内の自由な雰囲気を伝えると、その石井さんは「次回、メンバーを変えてもいいですか?」とジョーク交じりに返答。細かいルールは決めず、流れを読みながら作戦を打ち出していったのが好結果につながった模様。チャンピオン選手権ではもうひとつ上を狙う。

今日はいつも以上にチームワークを発揮

そして優勝は「TEAM NK」の今田林太郎・山本圭介・吉原淳一郎・増本有作。1イーグル、10バーディー、ノーボギーのトータル60(OUT 31・IN 29)と前半のリードを活かしながら、僅差で猛追する後続を振り切った。

同じ会社のゴルフ仲間という4人。大会参加を呼び掛けた今田さんは「普段4人でゴルフをよくやっていますが、今日はいつも以上にチームワークを発揮することができましたので、またこの4人で大会に出ていきたいと思います」と率直な感想を述べた。

この大会のために関西から駆けつけたという山本さんは「このメンバーでスクランブルに出るのは3回目になりますが、(優勝して)賞品もいただけたので嬉しく思います。今後も頑張ります」と遠方から来た甲斐があった様子。

吉原さんは「今日はシャンク2回、OBも4回と心がくじけそうになりましたが、みんなに助けられて優勝できたので本当によかったです」とのこと。
打順4人目で多くのバーディーパットを決めた増本さんは「いつもお互いに失敗を茶化し合っていますが、今日はみんな調子がよく、こうして優勝できてとても嬉しいです」と喜びを語った。

とりあえずティショットをフェアウェイに置き、その後のことは途中で考えながらプレーしたという。また12アンダーでは勝負は無理、一番を獲るには13アンダーより上を目指す必要があると予想。その一歩先の予想が結果的に優勝につながったと試合を振り返った。トップで参加権を得たチャンピオン選手権でも再び優勝を目指す。
なお表彰式では優勝、2位、3位の各チームに大会メダルを授与。副賞として優勝チームにはキャロウェイキャディバッグ、ゴルフライフチケットを、2位と3位のチームにもゴルフライフチケットが贈呈された。

2017年3月、最強ペア決定戦開催

今大会において上位9チームが2016スクランブルゴルフチャンピオン選手権への参加権を獲得。2017年3月10日(金)のカレドニアン・ゴルフクラブ(千葉県山武郡横芝光町)を舞台に各選手権の上位選手を交えた最強チーム決定戦に挑む。