後期決勝大会「くろいくま」が7アンダーで優勝 つなぐチームプレーで形勢逆転、悲願の1勝目を獲得

大会レポート

2016.12.13(火)開催

2016ミックスペアスクランブルゴルフ選手権 CURUCURU CUP|後期戦
決勝大会

キングフィールズゴルフクラブ

参加ペア:55ペア
天候/曇り 気温/13.1℃ 風向/西南西 風速/2.0m/s
(男子)6,688Yards Par72 (女子)5,532Yards Par72

2016ミックスペアスクランブルゴルフ選手権 CURU CURU CUP・後期決勝大会。「くろいくま」の伊藤季世・阿部十枝三ペアが1イーグル、6バーディー、1ボギーのトータル65で優勝。序盤のイーグルで好位置につけ、一時逆転を許すもペースを崩さず再逆転。ショットもパットも上手く噛み合うチームプレーで、強豪ペア揃いの決勝大会を制した。

2016シリーズの後期決勝スタート

2016年12月13日(火)、キングフィールズゴルフクラブ(千葉県市原市)にて、2016ミックスペアスクランブルゴルフ選手権 CURUCURU CUP|後期決勝大会が開催された。

参加したのは各予選会を勝ち抜いてきた55ペア。2017年3月、カレドニアン・ゴルフクラブ(千葉県山武郡横芝光町)にて開催されるチャンピオン選手権への進出を目指して戦う。

広々としたコースに響くショット音

戦いの舞台はキングフィールズゴルフクラブ。「Hitachi 3 tours」や「日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯」の会場にもなった戦略性と人気を兼ね備えたコースだ。
大会当日、上空は厚い雲に覆われたものの、寒過ぎずプレーにはちょうどいゴルフ日和となった。間もなく広々とした景観を望むティーグランドに第1組の選手たちが到着し、好コンディションの中、7時22分にティオフ。切れ味鋭いショット音とともに決戦の幕が上がった。

リピーター率の高い人気大会に成長

男女ペアで参加するミックスペアスクランブル選手権の後期決勝大会。ミックスペアという形で開催してからまだ2シーズン目ではあるが、既にリピーター率の高い人気大会となっている。またリピーター率とともに高いのがペアルック率。単に同じブランドやデザインで揃えるだけでなく、男女それぞれの個性が出せるようにウェアコーディネートを工夫するペアも増えてきた。
いつものコースラウンドの延長で、ハイレベルなスコア争いを楽しめるのがこの大会の魅力といえる。

前期優勝ペアが31でトップに立つ

前半終了の時点で頭ひとつ抜け出したのが「もだ~と」の船越秀人・君島実幸ペア。3連続を含む5バーディーを奪い、ハーフスコア31をマークした。連覇を狙う前期優勝の2人に「ビーアンドビー」の菊地康夫・菊地眞澄ペア、「くろいくま」の伊藤季世・阿部十枝三ペア、「うなりくんの味方」の石原紀一・明壁浩美ペアが1打差のハーフスコア32で続く。全体的には上位と下位でスコアの差が開くという、縦に長い展開となった。コンディションの変化が予想される後半、上位はもちろん、カットライン際の激しいスコア争いに期待がかかる。

ティーショットの選択が勝負を左右する

少し風が出てきて肌寒さを感じるようになった後半。ここから各ペアはスクランブルゴルフ特有の課題に直面することになる。ルール上、ティーショットは1人最低7回選択しなければならない。ショットの調子がいい方を先に選択していけば、後半に残るのは調子が出ない方。
勝負がかかる後半に不安要素を持ち越さないよう、早めに苦渋の決断をしておくことが求められるが、それが裏目に出るパターンもある。たとえ好調続きのペアであっても、最終ホールまでなにが起こるかわからない。

逆転で1打差、後期チャンピオン決定

予報に出ていた雨は結局降らないまま、プレーを終えた第1組のペアがアテストエリアに入ってきた。さほど疲れた様子はなく、まだやり足らないという表情が見受けられる。時間の経過とともに、暫定順位としてリーダーボードの空欄が埋まっていく。
いち早く上位争いに名乗りをあげたのは「工藤家」の工藤聡・工藤章子ペア。4アンダーという結果とともに、後続のスコアを待った。その後は1打を争う逆転の連続、15時10分に最終スコアが確定。後期決勝大会の優勝ペア、そしてチャンピオン選手権への参加権利獲得ペアが決まった。

決勝大会参加ペアのフィニッシュ後の声

練習ラウンドのようにはいかず

「おひさま」の大和田俊彦・二上巳栄ペア。ともにウィンザーパークゴルフ&カントリークラブのメンバー。二上さんは「先に打って保険を掛けるつもりが、ミスしちゃって保険になりませんでした(笑)」と反省モード。
事前にスクランブルゴルフ形式で練習ラウンドを行い、アンダーも出せていたことから、今回は悔しい結果となった。
※参考 OUT 40 / IN 39 トータル79 53位

Winter Openでカレドニアンへ

「Gate of Tiger」の山菅利彦・川上玲子ペア。東京から参加の2人。今大会が競技ゴルフデビューだった川上さんは「いつも一緒にプレーしているので競技になっても違和感なく楽しめました」と緊張はなかった様子。結果についてはいまひとつとのこと。来月開催のWinterOpenでカレドニアンへの最終切符をつかみたいと豊富を語った。
※参考 OUT 37 / IN 37 トータル74 28位

山形がシーズンオフなので遠征に

「工藤家」の工藤聡・工藤章子ペア。山形県からの遠征してきた夫婦ペアは「山形はもうシーズンオフなのでこっちに来るしかないんですよ。こういう大会も少なく、あってもエントリーの締め切りが早くて」とゴルフシーズンは賞味半年という東北ならではの事情を教えてくれた。長距離移動について聞くと「旅行気分で楽しいです」とのこと。
※参考 OUT34 / IN34 トータル68 8位

2メートルくらいのパットが入らず

「アウライセン」の乙部桂子・丸山武志ペア。週一でホームコースの鹿沼カントリー倶楽部でプレーしているという2人。乙部さんは「私が勝手にやりたいタイプなので、とにかく先に打っちゃいます(笑)今日はいつも入る2メートルくらいのパットが入らなくて」と初めてプレーするキングフィールズのコースに戸惑った様子。

※参考 OUT 37 / IN 41 トータル78 52位

実はソックスもMARK&LONAです

「もん吉&ユニ」の横田かおり・芝田進弘ペア。MARK&LONAのウェアをおしゃれに着こなす常連ペア。予選トップ通過で今大会に臨んだ2人に今日のコーディネートのポイントを聞いたところ「ミッキーマウスですね。あとソックスもMARK&LONAなんですよ」と同ブランドへのこだわりを見せてくれた。ちなみにチーム名のモン吉&ユニは自宅で飼っているワンちゃんの名前から。
※参考 OUT 35 / IN 34 トータル69 9位

上手くなったような気分になれます

「金丸ロッヂ」の小池一康・大岡令奈ペア。現役大学生の2人。大岡さんは「どっちもミスしちゃって今日は噛み合いませんでしたね」と予選2位からの決勝進出なだけに悔しさを語った。
スクランブルゴルフの印象について聞くと小池さんは「(普段よりいいスコアが出るので)上手くなったような気がして楽しいです(笑)」とのこと。
※参考 OUT 34 / IN 36 トータル70 15位

後半2イーグルで追い上げに成功

3位は「Happiness」の関奈緒美・阿部利治ペア。2イーグル、3バーディー、ノーボギーのトータル66(前半34・後半32)でトップ3に食い込んだ。前半2アンダーと上位争いにはやや出遅れたものの、後半の14番、18番とイーグル2つで追い上げに成功。関さんは「予選はトップ通過でしたが、決勝では(全体的に)レベルアップするので優勝は意識していませんでした。ただスコアでは予選を上回る6アンダーを狙っていました」とのこと。
猛追のきっかけになった14番のイーグルについて阿部さんは「その前のホールから(ショットの)ラインが出ていたので、その通りに打てました」と好プレーを振り返った。チャンピオン選手権ではボギーを叩かないことを条件として、今日以上のスコアを目指す。

ボールの選択ミスでボギーになり

2位は「もだ~と」の船越秀人・君島実幸ペア。7バーディー、1ボギーのトータル66(前半31・後半35)と前半トップに立つが後半にその勢いは見られず、惜しくも2位フィニッシュという結果に。今年8月に開催された前期決勝を11アンダーで制した優勝ペアだが、大会初となる前後期連覇はならなかった。船越さんは「(前半終了の時点で)INコースで3つ4つ伸ばせればマッチングで勝てるという作戦でした。3番のボギーはティーショット採用の関係でグリーンに乗っていないボールを選択したのが原因です」とのこと。
ホールインワンを2回しかけたという君島さんは「絶好調でした。でも、ダブルスなのでボギーを打ったことが悔やまれます」とスコアの内容に悔いを残した様子。

優勝は狙うのではなくもらえるもの

そして優勝は「くろいくま」の伊藤季世・阿部十枝三ペア。1イーグル、6バーディー、1ボギーのトータル65(前半32・後半33)と2位に1打差をつけて嬉しい初優勝を飾った。

スタート間もない2番ホールは見事な連携プレーでイーグルを奪い、そのまま独走かと思いきや後半は耐えるゴルフに。阿部さんは「90センチを3回くらい外して、寄せているのに入らない状況が続きました。短い下りより上りの2メートルを残した方がいいですね」とパットに苦戦した模様。

次戦、カレドニアンへの抱負を聞いたところ伊藤さんは「今日のような噛み合うゴルフができればいいです。優勝は(狙うものではなく)たまたまもらえるものだと思っているので、そうなれるように頑張ります」と謙虚にコメント。スコアや順位より楽しくプレーしたいという2人。チャンピオン選手権での活躍に期待したい。

なお表彰式では優勝、2位、3位の各ペアに大会メダルを授与。副賞としてキャロウェイ賞品、CURU CURUクーポン、ゴルフライフチケットが贈呈された。

2017年3月、最強ペア決定戦開催

今大会において上位10ペアがチャンピオン選手権への参加権を獲得。2017年3月9日のカレドニアン・ゴルフクラブ(千葉県山武郡横芝光町)を舞台に各選手権の上位選手を交えた最強ペア決定戦に挑む。

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